機材関係

スネアの音が変わらないと悩んでいた──ヘッドじゃなくスネアワイヤーを替えたら別の楽器に【Puresound徹底解説】

スネアの音が気に入らなくて、ヘッドを何度替えても

「なんか違う」

という経験はないだろうか。

実は多くのドラマーが見落としているのがスネアワイヤー(スナッピー)の存在だ。

3,000〜5,000円という低コストで、スネアの鳴りが文字通り別の楽器に!

ヘッドよりずっと手軽で、ずっと効果が大きいのに、なぜかあまり語られない。

スネアワイヤー解説図:断面図と本数別特性比較
スネアドラムの断面構造と、ワイヤー本数・シリーズ別サウンド特性の比較

スネアワイヤーが音に与える影響──なぜヘッドより大事なのか

スネアワイヤーの役割をおさらい

スネアドラムのボトムヘッド(スネアサイド)に接触している金属製のワイヤー群がスネアワイヤーだ。

打面を叩いた振動がシェルを伝わり、このワイヤーを振動させることで

「スネアらしい」バリッとした音

になる。

ワイヤーの本数・太さ・素材・テンションのすべてが音に直結する。

多くの人はスネアの音が気に入らないとヘッドを替える。

それは正しいが、ヘッドを替えたあとにワイヤーも替えると

「あ、これがゴールだったのか」

という音になることが多い。

ヘッドとワイヤーはセットで考えるべき存在だ。

本数で変わる音の傾向

一般的なスネアワイヤーの本数は16本・20本・24本・42本あたりが主流だ。

  • 16本:レスポンスが速く、クリアでタイトな音。ジャズ・ブラッシュワークに向く
  • 20本:バランス型。ポップス・ロックの汎用に使いやすい
  • 24本:密度が増し、サスティンが長く太い音。ロック・ポップス向き
  • 42本:非常に密でオーケストラ的な広がり。コンサートスネアや重厚なサウンドに

本数が増えるほど

「鳴り」が豊かになるが、ゴーストノートが埋もれやすくなる。

ジャズやファンク系でゴーストを多用するなら16〜20本が扱いやすい。

付属ワイヤーとの決定的な差

スネアに付属してくるワイヤーは、コストの都合でワイヤーの均一性や素材グレードが下がる場合が多い。

Puresound(ピュアサウンド)は1995年にドラム愛好家が

「もっと良いスネアワイヤーを」

と立ち上げた専業ブランドで、ワイヤーの精度・均一性にこだわった設計が特徴だ。

実際に替えると驚くのがレスポンスの速さだ。

スティックを当てた瞬間のバリッとした立ち上がりが明確になり、ゴーストノートが粒立ちよく聴こえるようになる。

「ヘッドを替えたときより変化が大きい」と感じる人も少なくない。

Custom / Custom Pro / Equalizer シリーズの違い

Puresoundのラインアップは大きく3系統に分かれる。

  • Custom Series(スチール):ミディアムゲージ。最もバランスが取れており入門にも最適。明瞭でクリアな鳴り。
  • Custom Pro Series STL(スチール・重ゲージ):ワイヤーが太く、より輪郭がはっきりしてアタックが強い。ロック・ハードなジャンルに
  • Custom Pro Series BRS(ブロンズ):ブロンズ素材による温かみのある中域。スタジオ録音で人気。付帯音が柔らかくなる。
  • Equalizer Series:中央部分のワイヤーが外側より短く設計された特殊構造。センター付近のレスポンスが向上し、より均一な鳴りを実現。

テンションの調整がすべてを決める

どんなに良いワイヤーを買っても、テンション(張り具合)が間違っていれば台無しだ。

強すぎると「ジャリジャリ」と耳障りな音になり、弱すぎるとビビりが出る。

目安は

ポイント

ボトムヘッドにワイヤーが均一に接触し、スネアレバーをONにしたとき軽くテンションがかかる程度

1/4回転ずつ調整しながら、実際に叩いてチェックするのが確実だ。

ヘッドとの組み合わせ──スネアサウンドをトータルで設計する

スネアサイドヘッドの選び方

ワイヤーの効果を最大限引き出すにはボトムヘッド(スネアサイド)の選択も重要だ。

薄いヘッドほどワイヤーへの振動伝達が鋭敏になり、厚いヘッドはサスティンが増す。

  • Remo Ambassador Snare Side:0.3mil(薄型)の定番。レスポンス重視の標準的な選択。
  • Evans 300 Snare Side:3mil。やや厚めでサスティンと明瞭さのバランスが良い。

スネアワイヤーとボトムヘッドをまとめて交換すると、スネア本体を買い替えずに「音作り」が完結する。

費用は合計でも5,000〜8,000円前後。コストパフォーマンスが最も高いチューニング改善策のひとつだと断言できる。

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