音楽の仕事

「音楽をやりたい」と言ったら親に反対された──音楽と進路を両立するの考え方と実際の行動

「音楽で食べていけるわけない」という言葉にどう向き合うか

「音楽をやりたい」と親に言ったとき

「そんなので食べていけるわけない」

「ちゃんとした仕事に就きなさい」

と言われた経験がある人は多い。

これは日本の多くの家庭で繰り返されてきた会話だ。

この記事では「親の反対を押し切れ」とも「親の言うことを聞け」とも言わない。

ただ、今の音楽環境・キャリアの実態と、両立のための具体的な考え方を整理する。

目次

  • 「音楽で食べる」はどういう意味か
  • 2026年の音楽キャリアは多様化している
  • 「普通の進路」と「音楽」は両立できるか
  • 親を説得するより実績を積む
  • 「音楽をやめろ」と言われたとき
  • 音楽と向き合い続けた先にあるもの

「音楽で食べる」はどういう意味か

まず「音楽で食べる」という言葉が何を指しているかを整理しよう。

親が頭に描いているのはおそらく「メジャーデビューしてCDを売って有名になること」だ。

その確率が低いのは事実で、親の心配は理解できる。

ただし、音楽に関わる仕事は演奏者・歌手だけではない。

この考えはいわゆる2000年代の音楽バブル絶頂期の話。

小室哲哉、マックス松浦、秋元康などB'z、Mr.Children、チャゲ&飛鳥

数え上げたらキリがない。無数のアーティストが大手メディアに重宝され、巨万の富を得た。

しかし、時代は変わった。

音楽で生計を立てる道は、今の時代かなり多様だ。

2026年の音楽キャリアは多様化している

音楽を仕事にする選択肢として、今存在するものを挙げてみる。

  • 音楽プロデューサー・DTMクリエイター:YouTube・TikTok・ゲーム・広告などへの楽曲提供。フリーランスとして活動する人も多い
  • PA・音響エンジニア:ライブハウス・イベント・スタジオの音響技術者。専門学校や独学から入れる実力主義の世界。また、動画に特化したミックス師という今の時代ならではの職業も現れた。
  • 音楽教室講師:ギター・ピアノ・ボーカルなどを教える仕事。副業としても成立する
  • レコーディングエンジニア・ミキシングエンジニア:スタジオでのレコーディングや音源制作の技術職
  • 音楽系YouTuber・配信者:演奏・解説・機材レビューなどの動画で収益化
  • サウンドデザイナー:ゲーム・映画・CMの効果音・BGM制作

これらは「音楽で食べている人」が実際にやっている仕事だ。

演奏者として有名になる以外にも道はある。しかも、これらは昔と違い、全て個人発信で事務所いらずでも達成できるようになったのだ。

2000年と大きく変わった点

音楽で生活しているアーティストと呼ばれる人たちは、圧倒的にフリーランス、個人発信が増えた点。

昔は、大手メディアがなければうれることは不可能だった

しかし、現代は個人発信が可能になり、事務所や大手レーベルに所属しなくてもそれが可能となった。

「普通の進路」と「音楽」は両立できるか

「大学受験をしながら音楽を続ける」「就職活動をしながらバンド活動をする」

──これは多くの人が実際にやっている。

特に大学に入ってから音楽に本気で取り組む人は多い。

大学在学中にバンドを組んで、卒業後に音楽関係の仕事に就いた人もいれば、会社員として働きながら週末はライブをしている人もいる。

「どちらかを選ばなければいけない」という発想は、実はかなり古い。

今は「本業+音楽」の並走が一般的であり、そのどちらがメインになるかは、走りながら決まっていく。

高校生の段階での「進学か音楽か」という二択は、ほとんどの場合「進学しながら音楽も続ける」が正解だ。

大学に入ると時間・環境・出会いが全部変わる。

親を説得するより実績を積む

「音楽をやりたい」と口で言うだけでは親は納得しない。「本気」を示す方法は言葉ではなく行動だ。

具体的には以下のことが「実績」になる。

  • 自分で作った曲をSoundCloudやYouTubeに公開する。そして、分かりやすい数値を目指す。
  • ライブに出演して、知名度を自分で売る
  • 音楽系のアルバイト(楽器店・レコード店・スタジオスタッフ)をする
  • 音楽の資格・検定(サウンドクリエイター検定、音響技術者資格など)を取る

「ちゃんとやっている」という証拠が積み重なると、親の態度が変わることがある。

親の多くは「子どもが本気かどうか」を見ている。

「音楽をやめろ」と言われたとき

「受験が終わるまでギターを触るな」

「そんなことに時間を使うな」と言われた場合はどうするか。

正直に言うと、この問いに対して「こうすれば全部解決する」という答えはない。ただひとつ言えるのは、音楽を続けたいという気持ちは、他人に消してもらえるものではないということだ。

表立って続けられないときでも、耳を鍛えること(好きな音楽を深く聴く)、頭の中でフレーズを作ること、歌詞のアイデアをメモすることはできる。

音楽は「楽器を弾く行為」だけではない。聴いて、考えて、感じることも音楽との関わり方のひとつだ。


音楽と向き合い続けた先にあるもの

「音楽で食べていけるかどうか」よりも大事な問いがある。「音楽と関わり続けることで、自分の人生はどう変わるか」だ。

音楽は表現力・感性・集中力・コミュニケーション力を育てる。これはどんな仕事でも役に立つスキルだ。

「音楽をやっていたから、今の仕事で役に立っている」という人は業界を問わずたくさんいる。

「プロになれるかどうか」を今の段階で判断する必要はない。続けていれば分かることは、続けた人にしか見えない。


まとめ

親の反対は「子どもの将来を心配する気持ち」の裏返しだ。それは理解した上で、「音楽で食べる道は今の時代これだけある」という現実を冷静に見せ、自分の本気を行動で示していくことが遠回りに見えて一番の近道だ。

「やりたいこと」と「生きていくこと」は対立しない。どう折り合いをつけるかを考えながら動き続けることが、音楽とともに生きる方法だと思う。

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このブログの制作者 el music entertainment代表 について

18歳で大阪のライブハウスにて音響を学び、PA業務・バンド活動・音源制作に没頭。
27歳から東京に拠点を移し、32歳で独立。自己資金でライブハウス「Untitled」を開業。
PAから音響施工、レコーディング、アーティストプロデュースまでを自ら手がけ、開業から13年以上にわたり多くの音響技術者を育成。

コロナ禍では新たな挑戦としてYouTube事業をスタートし、秋葉原・上中里に専用スタジオを開設。
登録者300万人を超える人気YouTuber/インフルエンサーとのプロジェクトも成功させ、制作動画の中には160万回再生を突破した作品も。

防音工事・ルームチューニングについては、長年タッグを組む施工業者とともに試行錯誤を重ね、独自のノウハウと技術を蓄積。
音と映像の両面で、本質を追求する総合プロデューサーとして活動中。