機材関係 防音工事・リノベーション

DIY自力防音で必要な材料選びから施工手順

「家で音楽を楽しみたい」

「配信環境を整えたい」

「騒音対策をしたい」——

そんな悩みを解決するのがDIY自力防音ルームです。

業者に頼むと高額になりがちですが、工夫次第で材料費用を10万円以下で自作することも可能です。

この記事では、実体験をもとに、材料選びから自力設計、自力施工のコツまで、初心者でも分かるよう丁寧に解説していきます。

🔍概要(ポイント)

  • 自力防音ルームのメリット・デメリット
  • 必要な防音レベルと対策の考え方
  • 材料と費用の目安(低予算OK)
  • 施工手順と注意点
  • 実際に使ってみた感想と改善点

DIY自力防音ルームのメリットと注意点

◎コストを抑えつつ、効果的な自力防音空間を作れる

DIY最大の魅力は、コストパフォーマンスです。

既製品のユニット型防音室では1.5畳タイプで40万円以上が相場ですが、DIYなら自力で防音室でも10万円以下でも実現可能です。

◎自分の用途・環境に合わせて設計できる

録音、ギター演奏、配信、テレワークなど、用途によって求められる防音レベルや内装も変わります。


自力DIYならそれに合わせて完全カスタマイズが可能です。

用途によって必要な材料がことなるので事前に必ず確認しましょう

▲注意点:防音は“積層”が命

ただし、防音は「遮音」「吸音」「振動対策」の組み合わせが命。1つの材料だけでは成立しません。

構造の重さや隙間対策を理解しないと、期待した効果は出ません。

自力でDIYでとなると、大変な作業ですが、防音に必要な材料はたくさんあるので、しっかり準備しましょう。

DIYで防音室を作る前に知っておきたい“防音の原理”

  • 遮音:音を「通さない」壁をつくる(質量のある素材が重要)

  • 吸音:音を「反響させない」構造をつくる(柔らかい素材が有効)

  • 防振:音の「振動」を伝えない構造をつくる(二重構造や浮床が有効)

この3つのバランスを考え必要な材料を適切に施工することが、防音DIYの成功の鍵です。

DIY自力防音に必要な材料

✅主な必要材料(2畳想定)

材料用途価格帯(目安)
コンパネ合板(9mm)×6枚外壁・天井・床約10,000円
石膏ボード(12.5mm)×6枚遮音層約5,000円
吸音材(ロックウール等)吸音内装約8,000円
防音シート(高密度)遮音層強化約8,000円
ドア用気密パッキン隙間対策約2,000円
防音マット・防振ゴム振動抑制約5,000円
コーキング材隙間埋め約1,000円

合計:約39,000〜50,000円ほど
※+工具代(電動ドリル・のこぎりなど)

ニチアス ロックウールボード MGボード 080 密度80K

吸音にはロックウールが最適です。グラスウールは、用途によっては、使用も可能ですが吸音性能が面積に対して低いため、大きい音を出す想定の場合は、必ずロックウールを選択。ニチアスなど、高品質で定評のあるものがおすすめです。綿密度は80K以上は最低あるものを選択しましょう。

また、自力DIYで防音施工でロックウールを使用する場合、施工が難しいです。

まず、長袖、マスク、帽子、ゴーグル、ラバー軍手は必須。また、ロックウールを細かく形に合わせて裁断する場合は、長い刃渡りののこぎりで簡単に自力で加工できるのでおすすめです。

旭ファイバーグラス マットエース マットエース密度10K

グラスウールを防音に利用する場合もありますが、これが必要な材料として想定されるのは、家庭の話し声レベルの防音をしようと考えているケースです。

ギター、ピアノその他、大きな音が出る想定で、しっかりと吸音することが必要な場合はグラスールでは、面積にたしての効果の期待値が低いので、防音素材としては不適切です。

必要な時間

  • 規模とDIYスキル次第だけど目安は1~2ヶ月

DIYの防音工事は、根気と努力、そして集中力が必要です。自力でやるのも大切ですが、難しい場所は人手を借りるなどして、正確に丁寧に施工していきましょう。

小さな、細かい段取りと丁寧さが後々の防音効果に影響を及ぼしてきます。

  • 1人で作業する場合:週末メインだと2ヶ月くらい。

  • 手伝いがある場合:集中してやれば3~4週間で形になるかも。

  • 工程ごとに分けると:
    • 設計・準備:1週間
    • フレーム組み・防音材入れ:2~3週間
    • 壁・床・天井仕上げ:1~2週間

自力DIYに必要な工具

  1. 電動ノコギリ(丸ノコが便利)
    • 木材をカットするのに必須。
  2. 電動ドリル・ドライバー
    • ビス打ちや穴あけ用。
  3. メジャー・水平器
    • 正確に測って水平を保つために。
  4. ハンマー・金づち
    • 釘打ちや微調整に。
  5. カッター・ハサミ
    • 防音材やシートを切る用。
  6. 脚立
    • 天井作業に必要。
  7. 防护具(ゴーグル・手袋・マスク)
    • ロックウールとか扱うときの安全対策。
  8. タッカー
    ・遮音シートや吸音材を貼り付ける道具

タッカー ステープル diy工具 いす張替え 椅子修理 タッカー 電動 バイクシート タッカー 電動タッカー

遮音シート、ロックウールを木材を固定するのに役立つDIY向けの工具。 手動のものよりも打ち込みが圧倒的に早く、遮音シートのような重量物でも簡単に容易で、作業効率が向上します。

両面テープでも施工することはできますが、自力で防音工事を行う場合、工具の性能がかなり影響しますので、電動タッカーは防音工事に必要な材料と同じレベルで大切なので必ず用意しましょう。

DIY自力防音の作業工程

1. 設計と準備

初に、部屋のサイズを測って簡単な設計図を作成します。

内寸と外寸を把握し、素材の厚みを考慮した設計が必要です。

👉 ポイント:

  • 二重壁構造を前提に設計
  • 換気ダクトの位置に注意
  • ケーブル穴の処理も想定

2. 床の防音(浮き床作り)

  • 既存の床にゴムマットや防振パッドを敷く。
    →床からの振動が下階に伝わるのを防ぐため、防振ゴム+合板の2層構造がオススメです。

  • 2×4材で格子状の枠を作って、合板で蓋をする。

  • 隙間にロックウールを詰めて音を吸収。

浮床構造の防音はかなり、技術が必要です。ベースや重低音、ドラムなどを想定しない場合は、このプロセスは省略して、代わりのプランでも問題ありません。
個人的に、おすすめで防音に必要な素材を少なくて済むのは、工事現場用のゴムマットになります。

よく、トラックなどで重量物を現場に搬入するさいに、路面が傷がつかないように保護するためにつかってあるあのマット。厚さは厚めのものがGOOD

床に敷き詰めるだけで防音効果がアップする上に、部屋の反響音も収まりとてもいい感じに仕上がります。防音工事に必要な製作コストを下げたい方はおすすめです。

ワンツーマット (厚さ20mm×幅1m×長さ2m)

  • 弾力性に優れ、滑らず疲れず安全
  • 鉄板に比べ軽く、取り扱いが容易
  • 地面へのフィット性も抜群
  • 弾力性なので、下地の損傷がない
  • 使用状況により繰り返しの仕様が可能

3. 壁のフレーム組み

  • 2×4材で壁の骨組みを作る。既存の壁から数センチ離して「浮き壁」にすると効果的。

  • フレーム内にグラスウールやロックウールを詰める。
    →1面ずつ壁を作り、枠に吸音材+石膏ボード+合板の“サンドイッチ構造”で設置します。

壁に関しては、防音でほぼ毎回必須になってくる部分。隙間を埋めることも大切ですし、慎重な素材選びも必要です。

違う素材のものを複数組み合わせることで、厚みを稼ぎます。また、賃貸などで十分な広さを確保できない場合は、低面積で質量がある

遮音シート

鉛シート

この二つが有効ですが、値段が安い防音材料の石膏ボードにくらべて割高です。

また、くれぐれも木の合板やベニヤ板は防音素材としては、不適切なので、この材料は選ばないように注意してください。

デッドニング 鉛 (デッドニング鉛シート [厚さ0.3mm×幅460mm×長さ10M]

 鉛はその比重の高さから、優れた制振効果と防音効果を持ち、防音の素材に非常に適した材料です。

欠点があるとすれば、そのコストの高さと、施工の難しさ。

鉛シートを使う場合は、石膏ボードにうまく挟み込んで施工するなど、技術的なスキルが必要です。うまくいけば、低面積で、かなりの防音効果を出すことが可能です。

4. 天井の防音

音は上と開口部(ドア)から漏れるので、天井とドアこそ慎重に。

  • 天井も壁と同じく、浮き構造でフレーム。

  • ロックウール+遮音シート+石膏ボードで仕上げる。

  • 注意:天井は重くなるから、しっかり固定

天井に関しては、浮床構造、二重構造は必須です。また、上階とコンクリートスラブ1枚しか遮るものがないマンションの構造が多いため、非常に大変な作業にはなりますが、時間をかけて、複数層重ねながら丁寧にせこうしてください。

また、天井はあまり重たいものを適当に施工することができないため、丁寧に慎重に作業しましょう。

仕上げに、デザイン性の高い吸音材をノリで貼ると、綺麗にしあがり、部屋の反響音もおさまり、音がクリアになるので、防音素材としては、おすすめです。

Hertber 防音材自己粘着, 吸音材 白 12枚, 吸音パネル 30x30x0.9cm, 防音シート 高密度 遮音材 吸音ボード レコーディングスタジオ、インテリア、その他のシーンで使用

防音シートは、音、エコー、フラッターエコー、定在波、残響などを吸収・除去するように設計されています。吸音効果を高めるために、HERTBERは高密度の材料を使用しています

5. ドアと窓の処理

  • 防音ドアを取り付ける。隙間はコーキングで埋める。

  • 窓は二重窓キットを使うか、完全に塞ぐ(換気考えるなら後で工夫)。

  • ドアは重く密閉できるもの(スチールドア推奨)

  • ドアの周囲には気密パッキンを貼り、隙間音漏れをブロック

防音施工10年の観点からのアドバイス

ドアの防音は難しいので、スペースに余裕があるなら、防音ドアでなくても、頑丈な質量があるドアをつかい、ドアの前にもうひとつ前室をつくりそこを倉庫や物入れ、下駄箱やクロークなどのスペースにして、さらにドアをつける

こうすると、スペースに余裕がある場合は、かなり施工コストを削減できます

6. 電源・換気口の処理

防音室は密閉空間なので、熱がこもりやすく酸素も不足しがち


静音ファン+サイレンサーBOXで換気を確保しましょう。

電源は電工パーツで外から延長コードを通し、隙間にはパテで完全密閉

ダクトは音漏れがしやすいので、隣接店舗や上階、下階がある場合は配管ルートや種類に注意。下地、設計の時点で一番最初に考えないといけないポイントです。

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この記事は
ライブハウスUntitledなどを運営する

el music entertainment

が作成しています

レンタルスペース、東京都上野駅 100名規模
DJイベント、オフ会、ファンミーティング
マイク、音響完備のステージ

土日料金 半日¥49800-終日¥99800-

100名規模で都内最安値でレンタルできる会場

場所:
台東区上野公園、東京芸大近く
イベントスペース Untitled
[リンク: https://www.mobile-untitled.com/]

自力防音室で実際に使ってみて感じたこと

自力で大変な防音作業ではあったが、外の音がほとんど気にならなくなった!

今まで以上の大きな音を中でスピーカーを鳴らしても隣室にほぼ音漏れしなくなった!!

音の反響環境が改善されてスピーカーが高級なものにワンランク上がったような感じ!!

夏場は熱がこもるので換気とファンは必須。

長時間の作業は正直しんどいが、自力の防音だと、これが限界か。

ドアの密閉性が仕上がりを左右する!!

今回は前室を作ることで倉庫や機材整理もできたので、結果いい自力の防音室ができた。

📝まとめ:DIY防音ルームは“工夫と根気”があれば実現可能!

DIYでの防音ルームづくりは、単なるコスト削減の手段にとどまりません。限られた予算内で、自分の用途に合わせた静寂の空間を構築できる自由度と達成感こそが、最大の魅力です。

市販のユニット型防音室が数十万円から始まる中、材料や設計を工夫することで10万円以下でも十分に高性能な防音ルームを実現することができます。しかも、遮音・吸音・防振といった防音の三大要素をバランスよく取り入れることで、外部への音漏れはもちろん、内部の音環境も快適に整えられます。

特に重要なのは、「音は隙間から漏れる」「軽い素材では遮音できない」「振動は床や壁を伝って逃げる」といった音の特性を理解した上で構造を組み立てること。これを押さえれば、たとえ初心者でも驚くほどの静音空間を作ることが可能です。

完成後には、周囲を気にせず演奏や録音ができる解放感集中して作業に没頭できる安心感を得られるはずです。手間と時間はかかるかもしれませんが、その分だけ得られる成果は非常に大きく、DIYならではの楽しさも満載です。

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