機材関係 音響技術・コツ

ダイレクトボックス(DI)とは?初心者からプロまで使いこなすための完全ガイド

ライブやレコーディングの現場でよく耳にする「ダイレクトボックス(DI)」。

でも

「結局これは何のためにあるの?」

と疑問に思ったことはありませんか?

ギターやベース、キーボードなどの楽器をPAブースのミキサーにつなぐとき、ただケーブルをつなぐだけでは実はトラブルの原因になってしまうことってあまり知られていないですよね。

そもそも、ギターなどのフォンケーブルって、長い距離で使用することができないんです。

ケーブルのせいで音が細くなったり、ノイズが乗ったり…。そんな問題をスマートに解決してくれるのがDIボックスなんです。この記事では、初心者でもわかりやすく、プロの現場でも役立つDIの基礎から活用方法までを丁寧に解説していきます。

目次

ダイレクトボックス(DI)とは?初心者からプロまで使える必須ツール

ダイレクトボックス(DI)とは?

  • DIの目的:インピーダンス変換とバランス化
  • 仕組みの基本:ハイインピーダンス→ローインピーダンスに変換
  • DIがないとどうなる?ノイズ・音痩せ・距離の限界
  • どんなときに使う?(ライブ・録音・配信)

─ なぜ必要で、どんなときに使うのか?

ライブ現場やスタジオ録音でよく耳にする「DI(ダイレクトボックス)」。
これは、ギターやベース、キーボードなどの楽器の信号を“ミキサーやPA卓に適した形”に変換してくれる重要な機材です。

ミキサーやPA卓に適した形とはいったい??

一言で言うと適した形というのは、ノイズがなく扱いやすい原音に忠実な音ということ。

例えば、ノイズだらけの信号がミキサーに送られてきても、ボリュームを上げることができません。

一般的に楽器が出す信号は

ハイインピーダンス/アンバランス

という形式です。


これは長いケーブルを通すと、ノイズが乗りやすく、音が痩せてしまう原因になります。

そこで登場するのがDI。


信号をローインピーダンス/バランス信号に変換して、長距離でもクリアな音を送ることができるようになります。

🔧 DIが音を整える仕組みとは?

楽器(特にギターやベース)の出力は、原則として「ハイインピーダンス/アンバランスという形式。

これは信号の強さが不安定で、ケーブルが長くなるとノイズを拾いやすくなったり、音がこもったりする原因になります。

ダイレクトボックス(DI)は、こうした信号を以下のように変換してくれます:

  • ハイインピーダンス → ローインピーダンス
     → 安定した信号で、長い距離でも音が劣化しにくい。
  • アンバランス → バランス信号
     → ノイズをキャンセルする構造で、クリアな音が伝わる。

この変換の中で、トランス(パッシブ型)回路(アクティブ型)が働き、信号の特性を整えます。

つまりDIは、「音の質そのものを変える」のではなく、「トラブルのない状態に調整してあげる」役目。まさに“通訳者”のような存在です。

ライブ現場での具体例を言うと・・・

ステージからミキサーのあるPAブースまでは、10メートル以上あることなんてよくある話。

上野Untitledでもステージから、PAまでは15メートル以上の長いケーブルが必要で色々なところを経由して配線されています。

普通のフォンケーブルのシールドだと、音質が劣化してしまうので、DIの出番ということですね!

逆に、宅録などで短いケーブルしか使用しない機材の配置だと、ダイレクトボックスは無しでも大丈夫なケースも。自宅でキーボードをレコーディングする時に、ダイレクトボックスで変換してインターフェースに入れる

なんてことは、しないですよね。

そうなんです。ダイレクトボックスはライブハウスなどの、外的環境要因が音質に影響を及ぼす時に活躍するんです。

PR

この記事は
ライブハウスUntitledなどを運営する

el music entertainment

が作成しています

レンタルスペース、東京都上野駅 100名規模
DJイベント、オフ会、ファンミーティング
マイク、音響完備のステージ

土日料金 半日¥49800-終日¥99800-

100名規模で都内最安値でレンタルできる会場

場所:
台東区上野公園、東京芸大近く
イベントスペース Untitled
[リンク: https://www.mobile-untitled.com/]

DIがないとどうなる?──
想像以上に起きやすい“音のトラブル”

■ ノイズが混入しやすくなる

ギターやベースを長いシールドで直接ミキサーに繋ぐと、照明機器や電源ケーブルからの「ハムノイズ」や「ジー」という電磁ノイズが入りやすくなります。

特にライブハウスでは、照明やPAの電源ラインと干渉することが多く、「音出しした瞬間にブーーンと鳴る」という現象が頻発します。

■ 音が細くなる

ケーブルが長いと信号が減衰し、高域が失われて“こもった音”になります。例えば、アコースティックギターをミキサー直結したら、ライブで音が「遠く感じる」「張りがない」と言われることも。DIを通すだけでその場で音の張りが戻ることも珍しくありません。

■ 現場でのトラブルが増える

PAスタッフが「ラインでくれ」と言っているのに、DIなしでアンバランスの信号を突っ込むと、音が届かなかったり、突然音が切れることがあります。特にキーボードやベースは、音量が大きいだけにトラブルになるとインパクトも大。

シンプルな疑問をここで解決!

なので、アコギはPAブースに直接シールドを長さの面から繋げないので、ダイレクトボックス経由で PAに送るってことになるんです!!

ギターリストさんで、5メートル以上のフォンケーブルを持参する人も注意!

ギターのフォンケーブルのシールドは3メートルくらいから、人間の聴覚で感じ取れるくらい音質が劣化を始めます。

具体的にはノイズとハイ落ち。音の高音部が落ちていき、こもった抜けの悪い音になります。

音が悪かったり、ノイズが気になる場合は、シールドの長さを見直すのもあり!

レコーディングなどでは、少しでもノイズを減らすために1.5メートルの短いシールドを使い、すこしでも高音質にしようという努力が行われるケースもあります!

ライブ現場でよくあるトラブル

すこし、機材をさわったことがあるなんちゃってアーティストさんでDIのしくみをよく知らない場合、宅録の延長間隔でマルチボックスやミキサーに直接入るインプットに長いケーブルを勝手に刺しちゃうケースも・・・

かならず配線や接続を触る時は音響さんに確認してから行いましょう!!

 PDI 03 JBスピーカーシミュレーターは、ギターアンプ用のパッシブダイレクトボックスです。 キャビネットのスピーカー信号をシミュレートして、ミキサーやサウンドカードにラインレベルの信号をダイレクト送信が可能です。

DIがないとライブで 楽器本来の音が届かない!

せっかくこだわって作った音作りも、DIを通さないと現場では「なんか違う…」と言われる原因に

例えばベースの場合、ローが消えてしまってスカスカになったり、ギターだとエフェクターの味がうまく反映されなかったりします。DIはその音を“本来の形”で届けるための鍵なんです。

■ どんなときに使う?

楽器の音をクリアに、安定して届けたいなら「DI(ダイレクトボックス)」は必須。

ライブでも録音でも、ノイズや音痩せを防ぐために使われる重要な機材・具体的なシーンをご紹介します。

初心者必見!
実際にDI(ダイレクトボックス)を使うシーン

ギターやベースをPAミキサーに直接送るライブ演奏時

  • エレアコ(アコースティックギター)をライン出力する弾き語り
  • キーボードをステージからPA卓へ送る時(特にステレオDIで)
  • 複数の音源をまとめて送るバンドのリハーサル
  • シンセサイザーや電子ドラムをミキサーに繋ぐ時
  • DJセットをPAシステムに接続するイベント現場
  • ライブ配信でミキサーに楽器の音を直接送るとき
  • DAW録音時、ギターやベースをクリーンで録るライン録音
  • ラインとアンプ録音を同時にする「Re-amp」(スルーアウト)
  • 音源をスピーカーへ送る前のノイズ対策目的
  • 会議室やホールなど、長いケーブルを引く必要がある場面
  • マイクを使わずライン音声をPAに送る企業イベントや講演会
  • PCや携帯から音響に音を送る(DIでグラウンドノイズ除去)

ステージやスタジオに限らず、配信、講演、映像制作、プレゼン現場などにも使われるので、「音を遠くに正確に伝えたい」シーンではほぼ全部活躍します!

L.R.Baggs Session Acoustic D.I. アコースティックギター用プリアンプ

弾き語りのアーティストに人気のダイレクトボックス!音が太くてハリがでます。スタジオレコーディングと同じプロセスによる極上のサウンドが手に入り、音を輝かせる、サチュレーション、コンプEQを搭載した、現場でよく見かける人気モデル

自分専用のDIを持つメリットとは?プロが愛用する理由

  • 自分専用のDIを持つ意味:現場の音を「自分でコントロール」できる
  • 音質への影響:プリアンプ付き・トランス搭載タイプの音の違い
  • 便利な機能付きDI:スルーアウト・グラウンドリフト・パッシブ/アクティブ切替
  • 価格帯と選び方:3,000円〜50,000円以上
  • DIのまちがいあるある

自分専用のDIを持つメリット

現場の音を「自分でコントロール」できるのが最大の利点!


プロもこだわる!DI選びは「音作り」の第一歩

プロミュージシャンやレコーディングエンジニアの中には、自分のDIを持ち歩く人も多くいます。
それは、DIによって「音の芯」「ヌケ感」がまったく違ってくるからです。

■音質への影響は大きい

例えば、

  • アクティブDI:透明感がありクリーンな音。電源が必要。
  • パッシブDI:トランスによる“太さ”や“温かみ”が出やすい。

これだけで、楽器のキャラクターがガラッと変わるんです。

■ 機能付きモデルでさらに便利

■ グラウンドリフト(Ground Lift)

役割:接続機器の電位差によるハムノイズ除去

どんなとき使う?

ギターやキーボードをPAにつないだとき、「ブーン」というノイズが鳴っているときに
ライブ会場や古い建物などで電源環境が不安定なとき


使用例:

ライブでキーボードをPAミキサーにつないだら、何も弾いていないのに「ジーッ」というノイズが…。

グラウンドリフトスイッチをONにしたらノイズがピタッと止まり、安心して演奏できた。

💡常時ONにするのではなく、ノイズが出たときだけ使うのが正解!

■ スルーアウト(Thru/Parallel Out)

役割:DIの分岐アンプとPAに同時に送れる

どんなとき使う?

  • ステージ上ではアンプを鳴らし、同時にPAにもクリーンな信号を送りたいとき
  • 録音で「ライン録り」と「マイク録り」を同時にしたいとき

使用例:
ベースを弾く際、ステージではアンプで音を鳴らしたい。でもPAにもクリアな音を送りたい…。
そんなときはベース → DI → スルーアウトでアンプへ、XLRアウトでPAへ送れば、両方同時に使える!

■ パッド切り替え(PADスイッチ)

役割:入力信号のレベルを抑える(-15dBなど)

どんなとき使う?

  • シンセサイザーや電子ドラムなど、出力が強すぎて音割れする場合
  • パッシブDIで扱いきれない大音量の楽器を接続する時

使用例:
ライブでキーボードをDI経由でPAにつないだら、音が歪んで割れてしまった。
PADスイッチをONにして入力信号を抑えたことで、クリアな音に改善!

💡特にアクティブなキーボード、DJミキサー等はPAD推奨。

ART エー・アール・ティー DIボックス dPDB 

dPDBはデュアル・タイプ(2CH)のパッシブDIボックス。通常のDI機能に加えアッテネーター機能あり。様々なレベル入力に対応するのが特長。

■ 価格帯と相場感

  • エントリーモデル:3,000〜8,000円
  • 中級モデル:10,000〜20,000円
  • プロ仕様・スタジオ定番:30,000円〜50,000円以上
有名アーティスト・エンジニアの愛用DI
  • Radial JDI:ベース・ギター問わず定番中の定番。音の太さが段違い
  • BOSS DI-1:ライブPA現場でよく見る堅牢モデル
  • Rupert Neve RNDI:スタジオ界隈の憧れ、温かく立体感ある音が特徴

Radial ラジアル パッシブDIボックス JDI 【国内正規輸入品】

シンプルで自然なサウンドのパッシブDIボックスです。10Hzから40kHzまでの幅広い周波数帯を全く色付けせず、フェイズ・ディストーションなく出力します。 

極めて品質が高く、グランド・ループ・アイソレーションに秀でたJENSENトランスを採用しています。

パッシブ vs アクティブ:
どっちを選べばいい?
種類特徴向いている用途
パッシブDI電源不要。シンプルで頑丈ギター、ベース、キーボード
アクティブDI電源必要。高出力、ハイファイアコースティック楽器、スタジオ録音

※ 迷ったら、「パッシブ」を一本持っておくと間違いなし!

❌ DIのありがちな「間違った使い方」あるある

🔥 ギターアンプのスピーカー出力をDIに直結して壊す

間違いの内容:
ギターアンプの「スピーカーアウト(8Ωなど)」から直接DIへ接続してしまうと、DI内部の回路やトランスが過大電流で焼けて壊れます。

なぜダメ?
スピーカー出力は“パワーアンプ”を通った後の信号。電圧も電流も大きく、DIが想定している「ラインレベル」とはまったく異なります。

正しい使い方:

  • アンプに「ラインアウト」「エフェクトループSEND」がある場合そこからDIへ送る
  • もしくは専用の「スピーカー対応DI(スピーカーシミュ付きなど)」を使う

💡 普通のDIは「楽器直出し」か「ライン出力」にのみ対応!

🔄 バランス出力のシンセやオーディオ機器にDIをかます

間違いの内容:
すでにXLRやTRSで出力できるバランス信号機器を、わざわざDIで変換してしまう。

なぜダメ?

  • シンセやプロ機器は最初からノイズに強いバランス出力仕様。
  • DIを通すことで信号レベルが下がったり、音質が変化したりすることもある

正しい判断:

  • 出力がバランスかどうかをまず確認する(機器のマニュアル or 出力端子)
  • バランスならそのままXLRでミキサーやオーディオIFへ接続でOK!

💡 DIは「アンバランス信号をバランス化する」ためのもの。すでにバランスなら不要な場合が多い。

電子ピアノ ステージピアノ ローランド ROLAND RD-2000EX Stage Piano

バランス出力が備わっているキーボードも。高音質でレコーディングしたい!などレコーディングスタジオ向けの仕様。

⚡ グラウンドリフトを常時ONにしている

間違いの内容:
ノイズが出ていなくても、念のためにと常時グラウンドリフトスイッチをONにしてしまう。

なぜダメ?

  • グラウンドリフトはあくまで「ノイズが発生したときにのみ使う応急処置
  • 常時ONにすると安全なアース接続を切断することになり、ノイズが逆に出ることもある
  • 電気的な保護が弱くなるリスクも

正しい使い方:

  • 通常はOFFにしておき、ノイズ(ハム)が出た時にだけONにして様子を見る
  • ONにしても改善しない場合は、ケーブルや他の接続もチェック!

💡 「なんとなく不安だからONにしとく」はNG。トラブルが起きた時だけ使うスイッチです!

これらのポイントは、「知ってるようで意外と知らない」落とし穴。
1回失敗すると学べるけど、事前に知っておけば機材もトラブルも守れます

もちろん、全体を総括しつつ、最後はご希望の締めでしっかり締めますね。

RADIAL PRO DI パッシブ・ダイレクトボックス

ラジアルのダイレクトボックスは現場でも使っているプレーヤーが多く、ノイズレスで音も太く人気の印象。バンドさんで、DI持ち込みです!っていうとこれのパターンが圧倒的に多い。

🎬 まとめ:ダイレクトボックス(DI)は“音の通訳者”

  • DIの役割は「音の信号を整えて、遠くまで正しく届けること」
  • ないと起きるトラブルは、ノイズ・音痩せ・PAとの接続不良など
  • 使用シーンは、ライブ、宅録、配信、イベント、講演など多岐にわたる
  • パッシブとアクティブの違い、用途に応じた選び方が重要
  • 便利機能(グラウンドリフト、スルーアウト、パッド)で現場対応力アップ
  • ありがちなミスも多いので、正しい接続方法を知っておくことが大切

DIは単なる「変換器」ではありません。
音の輪郭を整え、現場のトラブルを減らし、安心して演奏・収録するためのプロの必需品。

初心者こそ、1本の良いDIを持つことで「音の違い」を実感できます。

Rupert Neve Designs RNDI-S Stereo DI

RNDI-Sは、DIの中でも別格の存在。ステレオ対応のアクティブDIで、Neveならではの温かく立体的なサウンドが特徴

ベースやシンセ、キーボードはもちろん、ステレオのアコースティック楽器にも驚くほどの解像度と存在感を与えてくれます。

高ヘッドルーム設計で歪みに強く、現場でも録音でも安心。音に妥協したくないなら、これ一択。本気で良い音を届けたい人にこそ使ってほしい、プロ仕様の逸品

AR DI NFT RADIOVOX AKIHABARA rd300nx Roland SE shure studio rack vox VR vtuber 配信 waves プラグイン youtube おすすめ 配信 アイドル アニメ音楽 アーティスト ギター ギターアンプ クラシック シールド スタジオジブリ ノウハウ バンド活動 ベース ボカロ メタバース ライブハウス レコーディングエンジニア 上野untitled 事業内容 人気プラグイン 内装 初心者 初音ミク 原因、ノイズ 安い 撮影 撮影スタジオ 映画音楽 楽器選び 機材 秋葉原 音楽雑談

-機材関係, 音響技術・コツ
-,