自宅録音、オンライン会議、夜間の楽器演奏。
そんなとき気になるのが「外への音漏れ」と「外からの騒音」
手軽に防音したいと考える人がまず目をつけるのが「防音カーテン」。
でも本当に効果はあるの?遮音・吸音の違いもよくわからない…という人も多いはず。
この記事では防音カーテンの効果を徹底検証しつつ、宅録環境が劇的に改善するテクニックをわかりやすく紹介します。
概要(POINT)
- 防音カーテンに期待できる効果と限界
- 実際に使ってみた体験談と数値的な比較
- 防音カーテンの選び方と失敗しないポイント
- 宅録に必要なプラスアルファの対策
- DIYでできる「音対策の小技」紹介

目次
防音カーテンって効果があるの?
「防音」という言葉の誤解:
遮音 vs 吸音の違い
「防音カーテン」と聞くと、“音を完全にシャットアウトしてくれるもの”というイメージを抱きがちですが、実際にはそうではありません。
防音には主に2つの性質があります。
- 遮音:音を遮る性質
- 吸音:響きを抑える性質
防音カーテンが持っているのは、主に「吸音」の性能です。
つまり、室内で発生する音の反響(残響)を抑えたり、外から入ってくる音をやわらげるのが主な目的です。
防音カーテンは「吸音」|どう効くのか?
遮音材のように物理的に音を“遮断”するのではなく、音のエネルギーをカーテンの生地や中綿が吸収することで音量を下げるのが特徴です。
これによって得られる効果は以下の通り:
- 部屋の中の「声の響き」が減って録音がクリアになる
- 窓から入る音が気になりにくくなる
- 楽器演奏時の外部へ音漏れが若干減る
ただし、「壁を通して隣室に音が響く」ような状況では、防音カーテン単体では不十分です。これは制振といい、超低音(ベースやドラム)の音が、壁自体を響かせて、振動することにより、音を遠くまで運ぶことが原因で聞こえる音で、物自体の揺れを止めない限り、どこまでも響いていきます。しかし、低音による振動を抑制するにはかなりの重量物が必要で、一般的な賃貸マンションや木造アパートの重量では難しいのが現状です。
軽量カーテン vs 重量カーテン|
選ぶなら断然「重い」方
軽量タイプ(遮光・厚手)
比較的薄く、安価なものが多い。見た目はしっかりしていても、防音効果はほとんどない。高い音の方が、吸音効果は発揮しやすいので、超高音の反響を少しおさせる程度の吸音などを目的としてなら、アリ。

私の使用例
平面が多い部屋で、リバーブやシンバル、弦楽器の高音部分(5000Hz以上)が、反射して、変なエコーが生まれマイクに録音されてしまう。などのケースの際に、薄いカーテンを一枚設置することで、緩和させることができます。
重量タイプ(3層構造など)
中綿入り、裏地に樹脂・ビニール素材を使用していて、重量感がある。音を吸収・遮断する性能が高く、明確に効果を体感できる。また、遮光性や断熱性も高く、冷暖房の効率がよくなり、電気代の節約などにも貢献。
私の体験談
防音カーテンを道入する際に、色々試していたのですが、色々試した結果、1㎡あたり1kgを超えるような高密度カーテン(3層構造を導入したところ、音のこもり感が明らかにわかるレベルで減り、宅録中の声の輪郭が明瞭になったのを実感しました。また、窓の外の環境音も、聞いてわかるレベルで減衰して、カーテンを開けると明らかに音がうるさくなる事も実感できました。
完全防音ではないが“実用効果”は大いにあり
防音カーテンは、音量を劇的に下げる「遮音材」ではありません。
しかし、宅録環境や生活の中で気になる音を「マイルドにする」ためのツールとしては非常に優秀です。
🎤 マイク録音時のノイズが減る
🎸 室内の音の明瞭度が上がる
🚗 外からの騒音が録音に入りにくくなる
特に宅録のように「音質」と「集中環境」を大事にする人にとって、防音カーテンは安価で導入できるコスパの良い改善アイテムといえます。
実際に使ってみた防音カーテンの効果【体験談】
筆者は、大学生時代に都内のマンションの自宅の一室で宅録環境を整えており、防音カーテン(3層構造タイプ)を窓に導入しました。
Before:導入前の悩み
- 録音中、外の車や人の声がマイクに乗る
- 室内で声を出すと壁で反響して音が濁る
- 近所へ音漏れが心配でボリュームを抑える
After:導入後の変化
- 窓からの外音が2~3割ほど軽減
- 録音音声波形を見るとノイズが明白に低下
- 声の抜け感が良くなり、EQ処理が楽に
さらに驚いたのは、「布1枚でここまで変わるのか?」という体感の強さです。
もちろん、密閉された防音室のようにはいきませんが、「録音時に余計な音が入らない」「編集のストレスが減る」という意味では、導入効果は大きかったです。
宅録環境をさらに改善するプラスアルファの工夫

防音カーテン+αで効くおすすめの自力対策
防音カーテンを導入しても、「なんかまだ物足りない」「もう少し外音を抑えたい」と感じる方も多いはず。
そんなときにおすすめしたいのが、低コストかつDIYで追加できる補助対策です。
吸音材パネルやウレタンフォームの併用
防音カーテンが主に“窓”に効果を発揮する一方で、壁面の反響や音の跳ね返りには吸音パネルが有効です。
✅ おすすめ設置場所:
- マイク背面(声の跳ね返りを防ぐ)
- 窓に対して90度の壁面(カーテンと併用)
- 音源の正面や側面の壁(演奏時の音響改善)
防音ファストラボの吸音材が設置しやすくおすすめ
窓周辺の隙間テープ・サッシ用パッキン
防音カーテンが音を吸収しても、窓枠のわずかな隙間から音が漏れたり入ったりします。
ここで活躍するのが「隙間テープ」や「サッシ用パッキン」です
✅ 効果的な設置場所:
- 引き違い窓の合わせ目
- 窓とサッシの接触部
- 窓枠と壁の間の小さな空間

二重カーテンレールによる「二重吊り」
市販の防音カーテンだけでも効果はありますが、「二重に吊るす」ことで吸音と遮音効果が倍増します。窓付近での音の反射が劇的に減少し、1枚に比べて外からの騒音も2〜3dB以上の追加軽減が期待できます。
✅ 構成例:
- 外側に重量タイプの防音カーテン
- 内側に軽量タイプ レースカーテン
防音カーテンだけでは物足りないとき、これらのプラスアルファを組み合わせて初めて“音が整う”体験が得られます。
無理なくできる範囲から始めて、あなたの宅録環境をさらに磨き上げましょう!


「透過損失表【db】」において、Shizukaは声の帯域500−2000Khzやギターやピアノの帯域1000Khz−3000khzなどの一番、人間がよく耳にして気になる高さの帯域に対して効果的に遮音効果を発揮することがわかりました。
効果のある防音カーテンの選び方とおすすめ
「防音カーテン」と名のつく商品は数多くありますが、性能の差は非常に大きいのが実情です。
目的に合わないものを選んでしまうと、「まったく効果がなかった」という残念な結果にもなりかねません。
ここでは、宅録や自宅での音対策に役立つ選び方のチェックポイントと、よくある落とし穴、代表的なおすすめブランドについて詳しく解説します。
選び方のチェックポイント
防音カーテンは、節電効果もあるので、節電カーテンとも呼ばれている!

✅ 重量|1㎡あたり1kg以上を目安に
重さは遮音性能の“基本指標”。
カーテンの重さが軽い=中身がスカスカ=音が通り抜けやすいと考えてOKです。
- 1㎡あたり1kg未満:ほぼ吸音効果のみ。遮音は期待できない
- 1㎡あたり1kg以上:遮音・吸音の両面で実感しやすい
📌 宅録・防音目的なら最低でも1.2kg/㎡前後がおすすめ

shizukaの防音カーテンは1m2あたり、1kgを超える重量で、抜群の防音カーテン性能
構造|3層構造(またはそれ以上)
構造は、以下のように多層構造になっているかが重要です。
- 外側:遮音用の厚手生地(ポリエステル、レザーなど)
- 中間層:吸音・断熱の中綿(ポリウレタン、フェルト)
- 内側:仕上げ生地
特に中間層の厚みと密度が音の吸収・減衰力を左右します。
🟨 ワンポイント:
「5層構造」や「遮音コーティング付き」などの上位品も存在。
ただし厚すぎると開閉しづらくなるため、用途と設置箇所に応じたバランスが大切。

Shizukaの防音カーテンは、5層以上の構造になっており、防音の基本である多層構造の原理を周到しています。
✅ サイズ|窓より「大きめ」に設置するのが基本
カーテンはピッタリサイズだと防音効果が大幅に落ちるため、以下を基準に選びましょう:
- 横幅:窓の1.5~2倍
- 丈(たけ):床にわずかに垂れる長さ
💡 音は空気と同じようにスキマから漏れます。隙間ゼロを目指すつもりで。
よくある失敗例:「遮光カーテン=防音」と勘違い
初心者が陥りやすい誤解のひとつに、
「遮光1級カーテンって厚いし防音にも効くでしょ?」
という考えがあります。
たしかに遮光カーテンは見た目がしっかりしていて重そうですが、中身は光を遮る目的で設計されており、音を遮る設計ではありません。
- 遮光=光を遮る機能
- 防音=音を吸収・遮断する構造
この違いを理解せずに「見た目だけで選ぶ」と、まったく効果を感じられず失望する可能性が高いので要注意です。
HERTBERの防音材吸音パネル | 自宅スタジオなどにおすすめ!
効果を体感したければ「構造×重さ×密閉性」が鍵
防音カーテンを選ぶ際は、「見た目」「価格」だけで決めず、機能の中身をしっかり見極めることが重要です。
🎯 目的に合った選び方の3か条:
- 遮音目的なら重さ重視(1㎡=1kg以上)
- 録音目的なら吸音性能・多層構造
- 音漏れ対策にはサイズと密閉性が命
まとめ|
防音カーテンは音の第一関門に最適
防音カーテンは、手軽に導入できる最初の防音ステップとして非常に有効。
特に宅録のように「自分の音をクリアに録りたい」「外の雑音を減らしたい」場面では、その効果をしっかり感じることができます。
本記事のまとめ
■ 防音カーテンの効果
- 音を「吸収」して反響を減らすのが主な役割
- 外からの騒音をやわらげ、録音のノイズも軽減
■ 使って感じたリアルな変化
- 車の音や生活音が2〜3割軽減
- 声や楽器の録音がクリアになった
- 「1枚でここまで変わる」と実感できた
■ 選び方のコツ
- 重さ重視(1㎡あたり1kg以上)
- 3層構造以上(遮音・吸音・断熱)
- 窓より大きめサイズを選ぶ
- 遮光カーテンを防音と勘違いしない!
■ さらに効かせる+αの対策
- 吸音パネル:声の反響をカット
- 隙間テープ:窓まわりの音漏れ対策
- 二重カーテン:空気層をつくって効果アップ
ただし、完全防音にはならないため、他の対策と組み合わせることが鍵。
あなたの宅録空間をワンランク上に引き上げるためにも、この記事で紹介したテクニックをぜひ取り入れてみてください。
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