「ライブ活動って本当に意味あるの?」
バンドマンやアイドル活動をしている人なら、一度はこんな疑問にぶつかったことがあるのではないでしょうか。
ライブの本数を増やせばいいのか、それとも減らすべきなのか。
ノルマに追われながら「これでいいのか?」と自問自答する日々。
僕もかつてバンド活動をしていた頃、ノルマ地獄に苦しみながら「ライブって何のためにやってるんだろう」と途方に暮れた経験があります。
この記事では、そんな悩みを抱えるバンドマンやアイドルに向けて、ライブ活動の意味と戦略的なライブの選び方を徹底解説します。
特に、「ノルマを払うなら動員見込みを最優先に考える」という点を最後に強調したいと思います。
結論から言うと、上を目指すならライブはたくさんやるべき。ただし、賢く選ぶ条件付きです。
それでは、具体的に見ていきましょう。
ライブ活動の意味って何?
まず、ライブ活動の本質を考えてみましょう。
バンドやアイドルにとってライブは、ファンとの接点であり、自分たちの音楽やパフォーマンスを届ける場です。
でも、ただ「やるだけ」では意味がありません。ライブハウスでノルマに追われ、観客が5人しかいないステージに立つくらいなら、家で練習していた方がマシですよね。
僕が昔組んでいたバンドでは、ライブハウスから「出演しませんか?」とDMが来るたびに「チャンスだ!」と飛びついていました。
でも蓋を開けてみれば、ノルマ1万円でチケット10枚売り、観客は対バンのメンバーとその友達だけ。
終わった後に「あれ、これ何だったんだろう」と虚無感に襲われたことが何度もあります。
こんな経験、バンドマンなら共感できるんじゃないでしょうか?
だからこそ、ライブ活動には目的と戦略が必要です。闇雲に数をこなすのではなく、「このライブが何を生むのか」を考えることが大事なんです。
ライブハウスのノルマってそもそも何??
ノルマとは、バンドマンやアイドルがライブハウスでライブに出演する際、主催者から課される「最低限の負担」のことです。
具体的には、チケットを一定枚数売り上げる責任を負うか、それが達成できない場合に自己負担で補填する金額を指します。
例えば、「ノルマ1万円、チケット10枚」という場合、10枚売れなければ1万円を自分で払う形に。
ライブハウス側はこれで会場費や運営費を賄い、アーティストは集客力を試されます。
しかし、無計画にノルマを払うと赤字が膨らみ、活動継続が難しくなることも。
戦略的に「動員見込み」を確認し、ノルマに見合うリターンがあるかを判断することが重要です。
してはいけない「典型的なライブ活動」
まずは、バンドマンやアイドルがやってしまいがちな「無駄なライブ」を6つ紹介します。
これに当てはまるなら、今すぐ見直した方がいいかもしれません。
1.DMもらって勘違いパターン
ライブハウスやイベンターの謎DMに飛びつくライブSNSで「出演者募集!」みたいなDM、見たことありませんか?下北沢や高円寺あたりのライブハウスあるあるですよね。気軽に参加できる反面、ノルマが高く、集客の見込みがゼロに近いことも。僕の知り合いのバンドは、こういうライブでノルマ2万円を払ったのに、お客さんが1人も来なくて泣いてました。
2. ノルマを払うことでライブの本数を重ねたと錯覚するタイプ「今月は5本ライブやったぜ!」と自慢しても、それが全部ノルマ払って赤字なら意味ないですよね。数をこなすことが目的になってしまうと、本質を見失います。
3. 意味もなく遠征に憧れて地方に行くパターン「地方でライブやれば箔がつく!」なんて幻想を抱いて、遠征費を自己負担で行っちゃうケース。交通費と宿泊費で5万円かかって、観客3人とかザラにあります。僕も名古屋まで行ったのに、お客さんが友達1人だけで「あれ、東京でやればよかった…」と後悔したことがあります。
4. 受動的に誘われて出るライブライブハウスで知り合った人に「次うちのイベント出てよ!」と誘われて、ノリで参加するパターン。相手の口車に乗せられて、結局ノルマだけ払って終わりなんてことも。
5. 対バンのファンすら来ないガラガラライブ対バン形式だと「他のバンドのファンも見に来るかな」と期待しがち。でも、現実はお互いのファンが興味ゼロで、フロアがスカスカなんてこともよくあります。
6. 自己満足で終わる自己企画ライブ「自分たちのワンマンやろう!」と意気込むのはいいけど、集客力がないままやると悲惨な結果に。僕の友人はワンマンライブを企画して、50人キャパのハコに10人しか来なくて落ち込んでました。
これらのライブに共通するのは、「目的がない」「戦略がない」という点。
ノルマを払うなら、その対価として何が得られるかを冷静に考えるべきです。
バンドマンやアイドルがすべき「4つの戦略的ライブ」
では、どうすればいいのか?ここからは、バンドやアイドルがやるべき「意味のあるライブ」を4つ紹介します。
これを実践すれば、ノルマ地獄から抜け出して、着実にファンを増やせるはずです。
1. 太い顧客へ向けた定期的なワンマンライブ年に1~2回、自分のファンに向けたワンマンライブを開催しましょう。最初は集客が不安なら、2マンライブや3マンライブからスタートするのもアリ。僕の知り合いのアイドルは、半年に1回のワンマンを目標に活動して、毎回100人以上動員できるようになりました。
2. 仲間と協力して企画ライブを作る仲のいいバンドやアイドルと組んで、お互いのファンを呼び合えるイベントを企画しましょう。例えば、「ファン交流ライブ」と銘打って、対バン同士でコラボ企画をやるとか。実際、僕が昔やった企画ライブでは、対バンのファンが30人来てくれて、そのうち5人が僕らのファンになってくれました。
3. 大きな大会やイベントに出演するフェスやコンテストみたいな、不特定多数の観客が確約されているライブは狙い目。集客を自分でしなくても、数百人規模の前で演奏できるチャンスです。こういう場で爪痕を残せれば、一気に知名度が上がります。
4. 無料で観客を呼べるライブを企画・出演月1回くらい、自分たちが赤字覚悟で無料ライブをやるとか、企業スポンサー付きのイベントに出るとか。お客さんに「タダで見れるなら行ってみようかな」と思わせるのが大事。僕の友人は、地元の商店街イベントで無料ライブをやって、そこから固定ファンを10人増やしました。
これらのライブは、「ファンを作る」「知名度を上げる」という明確な目的があります。
ノルマを払うなら、それが投資として回収できるかどうかを常に意識してください。
バンド活動は「投資」の意識が大事
ここで大事なマインドセットをお伝えします。
バンドやアイドル活動は、「毎日1万円稼ぐビジネス」じゃなくて、「2年間で500万円投資して、3年目から毎年200万円回収する」くらいのスケールで考えるべきなんです。
例えば、ライブ配信やYouTubeが強い時代になった今でも、やっぱりリアルなライブの力は大きい。
ファンは「生で見たい」「会いたい」と思うからこそ、お金を払ってくれるんです。
でも、「いい音楽さえ作れば自然と有名になる」なんて幻想は捨ててください。マーケティング戦略なしに成功はありません。
僕が知ってるあるバンドは、最初の2年でノルマや機材に200万円以上つぎ込んで、ライブを年間50本以上やってました。
でも、その間にファンが300人くらいついて、今ではワンマンで500人動員できるまで成長。
投資した分がちゃんと回収できてるんです。
具体的なエピソード:ノルマ地獄からの脱出
僕の体験談をもう一つ。
昔、下北沢のライブハウスでノルマ1万5000円のライブに出たときのこと。
チケットを10枚売らないといけなくて、友達に頭下げてなんとか8枚売ったけど、残り2枚分は自腹。
しかも当日はお客さんが僕の友達含めて6人しかいなくて、対バンのバンドマンに「頑張ってね」って励まされる始末。
帰りの電車で「もう辞めようかな」って本気で思いました。
でも、そこから考え方を変えたんです。
「ノルマ払うなら、ちゃんと見返りがあるライブにしか出ない」
と決めて、動員見込みをライブハウスに確認する癖をつけました。
あるとき、「最低50人動員見込み」のイベントに出たら、初めて自分のファンが10人くらい増えて、「ライブってこういうことか!」と実感できたんです。
最後に:ノルマを払うなら「動員見込み」を最優先で考えよう
ここまで読んでくれたあなたに、僕が一番伝えたいことを強調します。
ノルマを払うなら、そのイベントに何人の動員見込みがあるかをまず考える。それが保障されてるかを確認する。これが一番大事です。
ライブハウスやイベンターに「どれくらいお客さん来ますか?」と聞くのは恥ずかしくない。
むしろ、それがプロ意識です。
動員が10人以下なら、ノルマ5000円でも赤字確定。
逆に50人以上見込めるなら、ノルマ2万円でも投資としてペイする可能性があります。
無駄なライブで時間とお金を浪費するより、戦略的に動いてファンを増やしてください。
あなたが次に立つステージが、ノルマ地獄じゃなくて、未来への第一歩になりますように。