バンドのボーカルとして人前に立ち、音楽で心を動かす――そんな夢を叶えるには、単なる歌の上手さだけでなく「日常の過ごし方」からの準備が必要です。
私自身、20代半ばでバンド活動を始めた当初は、人前で声を出すだけで精一杯でした。でも、ある日ライブでお客さんから「今日のボーカル、気持ちが伝わったよ」と言われた瞬間、ただ歌うだけじゃなく“心を届ける”ことの大切さに気づかされました。
この記事では、バンドのボーカルを目指す人、あるいはすでにステージに立っている人に向けて、日常からできるトレーニング方法や習慣を実体験を交えながら深掘りして紹介します。
- 日常生活でのトレーニングがバンド活動の成果を左右する
- ボーカルとしての身体・声・心の使い方を具体的に解説
- 自宅でできる簡単なトレーニング方法を紹介
- バンドで活躍するための習慣づくりを実例で解説
目次
バンドのボーカルとしてステージに立つために、今すぐ始めたいトレーニング習慣

声は生モノ。ボーカルに必要な“体の準備”とは?
まず最初に伝えたいのは、バンドのボーカルは「楽器」である自分の体をメンテナンスすることが最優先だということです。
ボーカルは楽器のように調整できるノブやスイッチがありません。あなたの喉、呼吸、姿勢、生活習慣のすべてがトレーニングの一部になります。
私が特に意識しているのは「腹式呼吸」と「姿勢」です。腹式呼吸は、体幹から安定した声を出すための土台です。毎朝、仰向けに寝て深くお腹に空気を入れる練習をしてから一日を始めるだけで、発声の調子が格段に変わります。
✅ ステップ①:仰向け腹式呼吸(初心者向け)
やり方:
- 仰向けに寝てリラックス(ひざを立てOK)
- お腹の上に本やノートを1冊置く
- 鼻から息を吸って、お腹を「上に」ふくらませる
- 口から細くゆっくり吐いて、お腹を「下に」へこませる
- 1回につき吸う4秒 → 吐く6秒くらいを目安に
- 5〜10回を1セット。慣れたら朝晩に!
- 肩が上下に動いてたらNG(胸式呼吸になってる)
- 呼吸は浅く速くではなく、「深くゆっくり」
- お腹の上下だけに集中する!

✅ ステップ②:立ったまま or 座ったまま腹式(実践向け)
やり方:
- 背筋を軽く伸ばして立つ or 椅子に浅く座る
- 手をお腹に当てて、鼻から深く息を吸う
- 声を出すように「スー」「ハー」など音をつけて吐く
- 吐きながら、お腹の力を少しずつ使ってコントロール
また、スマホで姿勢を確認しながらロングトーンを発声すると、自分のクセ(肩が上がる・喉が詰まるなど)にも気づけて、改善に繋がります。
ステージで100%の声を出すには、日常から80%の準備が必要。それこそが、ボーカルにとって一番大事なトレーニングです。
音程とリズムを鍛える日常トレーニングのコツ
バンドでボーカルを務めるなら、メンバーと音を合わせる力も必要不可欠です。その中でも音程とリズム感は、鍛えれば誰でも伸ばせるスキルです。
私がやって効果的だったのは「メトロノーム歌唱」と「他パート耳トレ」です。

メトロノームを鳴らしながらゆっくり歌う練習をすると、ブレスのタイミングや語尾の処理が正確になり、自然とバンド全体のグルーヴ感にもマッチしていきます。
また、普段のリスニングを「ドラムだけ聴いてみる」「ベースラインをなぞる」など意識してやると、バンドの中で自分が“どこに乗ればいいか”が感覚的に掴めてくるんです。
メトロノーム歌唱のやり方
メトロノーム歌唱は、リズム感を鍛えたり、テンポを安定させるための練習方法
- 準備: メトロノームを用意。歌いたい曲のテンポ(BPM)を確認するか、自分で設定。
- 基本練習:
- メトロノームを鳴らし、クリック音に合わせて手拍子や足踏みをしてみます。まずはリズムに慣れること。
- 次に、歌のメロディーをハミングや「ラララ」で歌いながら、メトロノームのビートに合わせます。音符の長さやタイミングがずれないように意識しましょう。
- メトロノームを鳴らし、クリック音に合わせて手拍子や足踏みをしてみます。まずはリズムに慣れること。
- 応用:
- 歌詞を入れて歌ってみる。最初はゆっくりなテンポから始め、慣れてきたら元のテンポに近づけていきます。
- 難しいフレーズは、メトロノームの速度を落として細かく練習し、徐々にスピードを上げます。
- 歌詞を入れて歌ってみる。最初はゆっくりなテンポから始め、慣れてきたら元のテンポに近づけていきます。
- ポイント: 最初は単純な曲から始め、正確さを重視。慣れたら複雑なリズムの曲にも挑戦してみてください。
他パート耳トレのやり方
「他パート耳トレ」は、特に合唱やバンドで、自分のパート以外の音を聞き分ける力を鍛えるトレーニング。和声やハーモニーの理解を深めるのにも役立ちます。
- 準備: 練習したい曲の音源(できればパート別のトラックや楽譜があると理想的)を用意します。
- 基本練習:
- まず、自分のパートをしっかり覚えます。それができたら、全体の音源を聴きながら「他のパート」に意識を向けます。
- 例えば、合唱ならソプラノを歌っている場合、アルトやテノールのパートを意識して聴きます。最初は音源を少し小さくして、耳を澄ませてみてください。
- まず、自分のパートをしっかり覚えます。それができたら、全体の音源を聴きながら「他のパート」に意識を向けます。
- ステップアップ:
- 他パートのメロディーをハミングしてみる。自分のパートを歌いながら、頭の中で他パートをイメージするのも効果的。
- 楽譜があれば、他パートの音符を追いながら音源を聴き、音の高さやリズムを把握します。
- 応用:
- カラオケ音源やパート別の練習音源を使い、他パートだけが聞こえる状態で一緒に歌ってみる。
- 最終的には、自分のパートを歌いながら他パートを聞き分けて、ハモれるようになるのが目標。
- ポイント:
最初は短いフレーズから始め、慣れてきたら曲全体に挑戦。聞き分ける耳を育てるには繰り返しが大事です。
参考になるのは、Spotifyなどで多くのプロのボーカルが行っている解説動画や記事(例:音楽理論で読むJ-POPのリズム)など。こうした理論を学ぶことで、リズムへの理解が深まり、歌に説得力が出てきます。
日々の練習は地味だけど、バンドにとって一番大事な「一体感」を生む力が、ボーカルの声にはあります。
表現力を育てる“感情の引き出し”トレーニング
バンドのボーカルが他の楽器と違う最大の特徴は、「歌詞という言葉を伝える存在」だということです。ただ音程をなぞるだけでなく、聴いている人の心に何を残すのか? その答えは表現力にあります。
私はかつて、感情のこもっていない歌をライブで披露してしまい、打ち上げでお客さんから「うまいけど、何も響かなかった」と言われたことがあります。その一言が悔しくて始めたのが、「感情縛りカバー練習」です。
同じ曲を「怒って歌う」「泣きながら歌う」「無感情で歌う」など感情の軸を変えて何パターンも録音して比較。これだけで、どの感情が自分の声に自然に乗るかを発見できるんです。
🎭 感情縛りカバー練習とは?
同じ曲を、異なる感情に“縛って”歌い分けるトレーニングです。
「うまく歌う」じゃなくて、「伝わる声」「感情が乗る声」を育てるのが目的!
✅ やり方
① 好きな曲・カバー曲を1つ選ぶ
→「小さな恋のうた」「Pretender」など感情表現しやすい曲が◎
② 以下のような感情テーマで順番に歌ってみる
- 怒って歌う(内に秘めた怒り or 爆発型)
- 泣きながら歌う(感傷的に、切なく)
- 嬉しくてしょうがない(笑顔・ハイテンション)
- 無感情(ロボットのように淡々と)
③ 歌うたびに録音 or 録画する
→ 表情・声のトーン・テンポの変化などを後で見比べる
④ どの感情が自分の声に乗りやすいか、客観的にチェックする
→ 自分の“強みの感情”を把握できる!
また、舞台俳優がやっている「台詞読みトレーニング」も取り入れました。歌詞を詩として読む練習を重ねると、歌うときの言葉の重みが全然違ってきます。
🎭 台詞読みトレーニングとは?
歌詞を“歌”ではなく、“演劇の台詞”のように読んでみる練習
つまり、
メロディやリズムを一切取っ払って、
“一つのストーリー”として言葉に命を吹き込む訓練なんだ。
✅ やり方
① 好きな曲の歌詞を全文、紙 or スマホに用意する
② 感情やシチュエーションを決めて、「朗読」してみる
例:「この歌詞は、別れ際に伝えた本音」
「自分に言い聞かせてる独り言」など
③ 感情・声量・間の取り方・テンポ・表情に意識を向けて読む
→ “伝えたい言葉”を選んで強調する感覚が育つ
④ 録音して、聞き手に届くか客観的にチェックする
→ 同じ歌詞でも「言い方」で印象が全く変わることに気づける
💡 どうしてボーカルに効くの?
- 歌詞の意味を深く理解するクセがつく
- 抑揚や間の感覚が鋭くなる(=表現力アップ)
- 声に“感情”が乗るようになる
- 結果として、ただ歌うのではなく「伝える」ボーカルになる!
参考:プロ声優の朗読トレーニング記事(NHK ことばのチカラ)
歌詞を本気で届けたいなら、感情をコントロールできるボーカルになるためのトレーニングが不可欠です。
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この記事は
ライブハウスUntitledなどを運営する
el music entertainment
が作成しています
レンタルスペース、東京都上野駅 100名規模
DJイベント、オフ会、ファンミーティング
マイク、音響完備のステージ
土日料金 半日¥49800-終日¥99800-
100名規模で都内最安値でレンタルできる会場
場所:
台東区上野公園、東京芸大近く
イベントスペース Untitled
[リンク: https://www.mobile-untitled.com/]

日常をステージに変える
「意識」のトレーニング
最後に紹介したいのは、「トレーニング=練習時間」ではなく、「生き方」だということです。
バンド活動でステージに立つようになってから、私は街中で話すときも、駅のアナウンスを聴くときも、無意識に“声”に対するセンサーが働くようになりました。特にSNSで歌を発信するようになってからは、「誰かに届く声って何だろう?」と常に考えるようになったんです。
たとえば通勤途中の電車で、知らない人の会話のリズムや抑揚を分析してみたり、カフェで流れている音楽に「自分だったらどう歌うか」を想像する。これ全部がトレーニングです。
バンドでの活動はスタジオやライブだけじゃない。日々の“感じ方”が、そのまま歌の深みになっていくのが、ボーカルの面白いところなんです。
ステージの外でどれだけ準備してるか──それが、ライブ当日の「一音目」に現れます。
声に生き方が宿るバンドのボーカル
日々のトレーニングを忘れずに
バンドのボーカルになるために必要なことを日常から始められる実践的な習慣やマインドを紹介してきました。
声は鍛えれば育ちます。そして、感情や言葉、身体と心のすべてがリンクしたとき、ボーカルの“説得力”は何倍にもなります。
誰もが最初は初心者。でも日々のトレーニングや意識の持ち方ひとつで、バンドの中で唯一無二の存在になれる。
「あなたの声が聴きたい」と思ってもらえるボーカルになるために、今日からできることを一つでも始めてみてください。
そして、自分自身を一番のファンでい続けること。
それこそが、バンドボーカルとしての一番の武器になるのかもしれません。