アイドルになるには事務所に入るべき
2018年から2020年までの間、アイドルグループのプロデュース、そして運営という事業を行っていました。
いわゆる芸能事務所のような仕事です。
コロナが流行ってしまったせいもあり、現在アイドルになりたい、アイドル活動をしたい!という人口母体数自体が減っているので、現在需要がどれだけあるかわかりませんが、これからアイドルになりたい!という方の参考になればと思います。
僕がアイドルの運営事務所としてプロデュースしていたグループに関する記事はこちらです。
アイドル事務所としての実績はなかったのですが、ヤフーニュースやザテレビジョンなどの大手メディアに何度か掲載していただきました。
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アイドルやるなら大事なのは事務所選び。
事務所とは?
アイドルをやる!といっても具体的に何をしたらいいのかわからない。そういう人は、事務所に入るしか方法がありません。
事務所は、衣装や楽曲を制作してくれたり、ライブやイベントなどをマネージメントしてくれます。いわゆるマネージャー、代理人のような役割です
セルフプロデュースアイドルというもの自体も存在するのは事実です。
しかし、人気を出すにはセルフプロデュースでは限界があり、よっぽど切れる頭と戦略、そしてなにより人脈がないとセルフプロデュースで成功するのは難しいので事務所にお願いした方が賢明です
思いっきり忖度なのと、いろいろ裏事情などもみてきたので、回答するのは無理です。仲良くなって個人的に聞かれても多分無理です。
アイドルの事務所の仕事の中で大事なポイントは?
- ブッキング能力
ブッキングとはいわゆるライブやイベントにグループを出演させる能力のことです。
これが、事務所の腕のみせどころになりますので、アイドル事務所を選ぶ際にまずは、事務所にこの力があるかないかを調べましょう。
事務所のブッキング能力の調べ方
その事務所に所属しているアイドルがどのようなイベントに参加しているかを調べればわかります。
もし、新規立ち上げの事務所の場合、このブッキング能力が低い場合があるので要注意です。
僕がプロデュースしていたグループもまさにそれで、僕のアイドル運営が自体が新規立ち上げの事務所と同じような状態だったので1年目は所属のアイドル達にいいブッキングをしてあげることができず迷惑をおかけしました。
一年目は動員の少ないイベントしか参加することができなかったのですが、徐々に実績ど努力がみとめられ、活動の後半はZeppTokyoや新木場COASTなどの大きな会場でのイベントにも参加できるようになりました。
しかし、最初から大きい事務所に入っていれば、デビュー戦からzepp Tokyoなども可能なので、僕の運営したアイドル達は、事務所選びが原因で1年以上遠回りしてしまっています。
- 新規立ち上げでも運営に経験者がいる場合は別
アイドル運営経験者などが、その新規事務所に携わっていると、人脈やコネで大きな案件を引っ張ってこれる可能性があるので、ブッキング問題をクリアできる可能性があります。
- なぜブッキングが大事なの?
アイドルが有名になるには、単純に確率論が当てはまると思います。
その本人のタレント性のスペックにももちろん依存しますが、例えば
100人の前で歌えば、1人くらいはファンができる。
のような打率だった場合、これをハイスピードで繰り返していけば必ずファンは増えます。
才能のあるアイドルの卵の場合は、
100人の前で歌うと5人ファンができる
ような人材もいます。
ポイント
AKB、乃木坂などの民放系が扱うメジャークラスのアイドル界隈のイベントには、正直、いいイベントと悪いイベントがたくさんあります。
- いいイベントとは?
単純に、人気のあるアイドルグループがたくさん出演することでお客様がたくさんくるイベントです。
事務所や運営に力があると、お客様がたくさんくるイベントに新規立ち上げのグループを出演させることができてしまいます。
そうすると、そのグループにファンがつくスピードも上記の確率論から、早いです。
しかし、運営に力がないと、大きなライブに出演できないため、どうしても動員の少ないライブが主戦場になります。
そうすると、単純に新規に事務所が違えば、普通にライブをしているだけなのにお客様に認知される数が毎日、莫大なペースで開いていくので、いい事務所で1年で出会えるお客様の数を獲得するのに、新規立ち上げの事務所だと10年かかる・・・
というような現実があるわけです。
アイドルは年齢勝負。
歳をとると、新規獲得率が下がってくるので、やはりたくさんの集客のあるイベントにコネクションがある事務所に入るのが、人気者になる最大の秘訣であることには変わりません。
いいイベントに出ているかってどうやって見分けるの?
初心者が間違いがちなのが、イベントの優劣の見極め方です。
アイドル界隈の場合は、出演者が多いイベントがたくさんあり、何も知らない人だと、アイドルがたくさん出るからすごいイベント!
みたいな勘違いをしてしまうことがあります。
アイドルの出演数=イベントの規模
ではないので間違えないようにしましょう。
単純に考えて、人気のあるグループが出演しているかどうか?
というのが判断基準です。
無名のアイドルが人気者になるには、どれだけ人気がる有名グループに無名の段階で絡んでいけるか?
によります。
事務所の参加イベントの確認法
- 事務所がよく出演しているアイドルイベントの共演者をまずチェック
- アイドルのツイッターやインスタをチェック
- フォロワー数を確認
確認する手順はこれでOKです
フォロワー数が多いアイドルグループが出ているイベントは当然来場する予定の客数も多くなり、人目につく確率もあがります。
逆にフォロワーが数百人しかいないような出演者ばかりのイベントに出演している事務所の場合は、人目につく確率がとても下がる可能性が高いのでオススメしません
ポイント
フォロワー数が嘘である可能性があるので、要注意
しっている人も多いかもしれませんが、ツイッターやインスタのフォロワーは買うことができます。
政党の立憲民主党などが人気をアピールするためにツイッターのフォロワーを買ったりしていたのも身近な例としてありますしね。
誰でも簡単にすぐ買うことができます。普通にココナラなどで販売しています。
ココナラに登録して、マーケティングの項目にいってみると、多数ツイッターのフォロワーが販売されています。
1週間もあれば、納品完了するものが大半でフォロワーの数値だけなら簡単に増やすことは可能です。
フォロワーって買えちゃうんだ・・・・
なので、フォロワー数が多いから、人気がある
とは一概にもいえないのです。ただし、買えないものもあります。
それがSNSのアクション値です。
簡単にいうといいね!やリツイート、コメントの数です。
フォロワー数が1万人なのに、いいねが3
とかの場合は、フォロワーを確定で購入しています。
なので、人気かどうかはアクション値をみれば確認できるので騙されないようにしましょう。
- 次に大事なのが、コンテンツ制作力です
いろんな事務所さんがありますが、どのようなグループをプロデュースしているのか?どんな企画をしているのか?というのはよく把握する必要があります。
どれだけ、大きなイベントにでれても、事務所の方向性が変な方向に向いていると長く続けることは難しいです。
タレントやアーティストの才能とミスマッチのプロモーションを行う事務所は多数あります。
本当にアイドル本人の中身を事務所が理解しょうとしているかは必ず確認しましょう。
だいたい、所属しているグループを調べていくと事務所の方向性が見えてくるので、よく調べてから事務所を選びましょう。
楽曲や衣装で事務所を選ばないこと。
よく、楽曲や衣装で事務所をえらんでしまうアイドルの卵さんを見かけます。
正直、いって楽曲や衣装というのはアイドルの事務所選びにはほとんど関係ありません。
なぜなら、その事務所専属の作家さんがいて楽曲や衣装を専属で契約して作っている。というアイドル事務所はほとんどないからです。
むしろ、衣装制作も楽曲制作もフリーランスの職業作家さん達が行なっていて、いろんな事務所と平行契約ですすめていることが多く、楽曲や衣装に関してはその事務所に予算さえあれば、どうにでもなってしまいます。
ですので、アイドルといえば楽曲や衣装は大切な印象がありますが、事務所選びの材料にするのは違うと思います。
アイドルオーディションの罠に注意
アイドルのオーディションというのは、探している方ならわかると思いますが、数え切れないほど出ては消えてを繰り返し登場します。
その中で、どんなオーディションを選べばいいかわからない。というのは、アイドル志望の女の子には共通の悩みではないでしょうか?
運営目線から
ひとつオーディションを選ぶポイントを伝授します。
ポイント
- 歌唱審査
- ダンスの審査
- しっかりした面接
この三点がない事務所は選ばない方が無難です。
なぜか?この三点があると、当然ハードルがあがり、事務所にはいってくるアイドルが減ります。
しかし、そこをふるいにかけてもいいアイドルの卵が欲しいから、事務所側はこういう審査をするわけです。
AKBや乃木坂でもかならず上記の審査はあるはずです。
逆に考えてください。
この審査がないのに採用される。
ここに疑問を感じませんか?残念なことに、メールで応募して、即採用通知をもらい、このことに気がつかないアイドル志望の卵はたくさんいるのが現実なんです。
冷静に考えたらわかることなんですが、歌と踊りを審査せずに事務所が採用する
ということは、単純に人が足りていない。誰でもいい状態なんです。
さらにいうと、事務所を辞める人が多くて、1人でもいいから誰でもいいからすぐにでも代わりの人材として補填したい
という心理が現れています。当然、そういう事務所で成功するわけがないし、いい運営状態であるはずがありませんので、将来の展望も限定的です。
世の中、そんな美味しい話ばかりではないのでここは気をつけましょう。
アイドルオーディションサイトの一例
事務所が所属タレントに投資しているか確認しよう。
正直、地下アイドルといわれる界隈などが特にそうなのですが、AKBや乃木坂のような大きなグループにならずとも、莫大な利益を上げて潤沢な資金でいい暮らしをできてしまうところがあります。
逆に、AKBや乃木坂のように大きくなってしまうと、経費もかさみ意外と儲からなかったり、赤字になってしまうこともあります。
上記の理由から
今くらいの位置がちょうどいい
という感じで、上を目指さず中堅を維持してアイドルグループを適当に卒業させては新しいグループを作りを繰り返し、いい位置でフラフラしている事務所がたくさんあるのも現実です
そもそも、中堅のアイドルを目指して、アイドルを目指している女の子っているでしょうか?
みんなAKBになりたいからアイドル活動をするわけで、一番大事なのはその向上心という上を向く力なんです。
例えば、ダンス一つにしてもそうですが、ダンスレッスンやボーカルレッスンを所属しているグループに定期的に行うと費用がかかります。
ただ、中堅レベルでそこそこ力のある事務所だとダンスや歌のレベルが高くなくてもアイドル自体をある程度の位置まではプロデュースできてしまうという現実が、この業界にはあります。
自分はもっと上に行きたいから、歌を練習したい。ダンスを練習したい。
という意思があるのに
事務所がそれに対して先行投資を行う意思があるのか?ないのか?ここを見極めるのは大きなポイントです。
怪しい小さい事務所はダメという結論でOK?
これは、一概にはそうとはいえません。世の中にはいろんな例外があります。
ただ、基本、有名になる、人気なるには大原則として確率に集約されるという考え方は理解しておかないといけません。
となると、小さい事務所は確率論の法則から大きく外れてくるので推奨できないというのが一般的な意見です。
では、例外とは何か?
小さい事務所でも当たる可能性ないわけでわありません。その代わり、そのために必要な絶対的な二つの要素があります。
- 資金力
- ずば抜けた運営の戦略的才能センス
この二点です。これが、あれば無名の事務所でも大手を食える可能性があります。
まず大事なのが資金力です。
正直、楽曲や衣装に関しては資金をかけなくてもなんとかなります。これがアイドル運営の盲点でもあるんですが、じゃあ、なんで資金がいるの?って話です。
その資金の正しい使い道は広告宣伝費です。
事務所が莫大な資金力があり、その採用したアイドル達を人気にしたい
という強い意思があれば、莫大な予算を使い、そのグループを宣伝すればいいのです。
そして、それには戦略的なマーケティングスキルが必要とされます。
どういう媒体、どういう客層にどれくらいの費用とボリュームでアイドルを宣伝すると人気がでるか?
などを常に考え、それに資金投資を行い継続的に宣伝を根気よく続けていく力があれば、新規立ち上げの無名の事務所でもチャンスはありますし、うまくいけば爆発的にヒットして大手グループを食える可能性もでてきます。
なので、小さい事務所を選ぶときはこの二点を備えているか必ず確認してから、エントリーしましょう。
資金力のない事務所やマーケティングスキルのない事務所をえらんでしまったら、アイドルになるのに必要不可欠な要素である年齢というプライスレスな時間を無駄に浪費するだけの人生になってしまいます。
ブログ運営:el music entertainment
2013年、派遣アルバイトで貯めたお金で、たった一人でライブハウスを設立。そこから、紆余曲折を経て、様々な音楽やアーティストに関わる事業を展開しています。ライブハウス、音楽スタジオ、レコーディング、アイドル、撮影スタジオ、独立開業、防音工事など。事業に関わる様々なお話。